4年前、まつやまNPOサポートセンターから、事業資金開発セミナーの講師を依頼されて、営業出身であった私は、営業のことをいろいろお話すればいいかなと考えておりました。しかし、営業のことよりも、もっと基本的なことが不明確であることが判明し、センターの事務局長さんといろいろ協議もしました。
事業資金開発面でいうと、企業型では、お客様には商品やサービスを提供し、代金をお金でいただくことになり、ここで企業式のマーケティングや営業が活かせるのですが、NPOの場合は全く違います。お客様に該当する支援対象者にいくら商品やサービスを提供したとしても、1円のお金もいただくことが困難な場合が存在します。
例えば、愛媛県立とべ動物園の「白くまピース」を応援しているNPO法人があります。「白くまピース」は、母親が育児放棄をしたため、日本で初めて人工哺育で育てられた白くまです。ピースにいくら元気になってもらおうと支援したところでピースは1円も払ってくれないのです。
また、NPOが支援対象とする分野は、どちらかというと社会的弱者といわれる方々が多いので、そういった人たちに、感動レベルのサービスを提供したとしても、直接的に多くのお金をいただくことは難しい問題です。
そして、3年間の試行錯誤で、企業より多様性のある間接的に資金開発方法があることが判明しています。次回からは、寄付を中心に開発方法を検討していきたいと思います |